消費者金融などでお金を借りると、銀行で融資を受けにくくなるのか。

お金を借りる時に、いろいろな心配や不安がつきまといます。その一つに、消費者金融などでお金を借りると、銀行などで住宅ローンなどの融資が受けにくくなったり、借り入れを理由に断られるのではないかというものがあります。

実際、体験談のような形で、そのような話が溢れていますが、実際のところは違います。

はっきり言って、銀行は融資を申し込んできた人物の、よそでの借り入れの事実などは知り得ることは出来ません。知ることができるのは、事故情報（長期の延滞や、債務整理の事実など）だけです。

おそらくは融資担当者に口頭で、もしくは書類などに、他社での借り入れの事実を聞かれて、話したり書き込んでしまったのでしょう。その結果、融資に二の足を踏ませてしまう、なんていうことはありえるかもしれません。もちろん、借り入れの事実を隠して、融資を受けることを勧めているわけではありませんが。

つまり、銀行が自己申告以外で、消費者金融などからの借り入れを調べることはできないのです。万一、銀行が調べることができる手段を持っていたとして、その情報を住宅ローンなどの融資の検討材料に使用することは、情報の２次利用となり、借り入れを調べることができる機関の資格を停止されてしまいます。そこまでのリスクを銀行が取るはずもなく、結果、消費者金融などでの借り入れが原因で銀行から融資を断られるということは、絶対にありえないのです。

にもかかわらず、世の中には間違った情報がはびこり、キャッシングやローンカードを作ること自体が悪のように言う輩が多いのはなぜなのでしょうね。

利用する人が、使い方を間違えれば、確かに借金をするわけなので負担にはなります。ですが、銀行は善で、消費者金融などが悪という社会の構図はどうなのでしょう？その社会の構図が法律を変え、消費者金融という巨大な業態を全て廃業に追い込むまでになり、現在残っている武富士、アイフルの２社以外は全て銀行系になり、その２社さえも会社更生法で事実上の破綻を経験しています。

物事というのは簡単ではないと、つくづく考えさせられます。自分が正しいと思っていることが、実は間違っているなんていうのは本当によくあることなのです。情報を吟味し、謙虚でいなければ恥をかくくらいであればまだしも、人や社会に迷惑すらかけかねないのですから。

銀行を批判したいのではないのですが、人の心は容易に操ることができるものだと関心すらしますね。お金の借り方も銀行系やキャッシング系と選べるようになりましたが、いまだに銀行系が人気のようです。